2016年10月25日

(コラム) 今頃になって視覚障害者が使える腕時計にルネッサンス時代がやって来た!!

Apple Watchは目の見えない見えにくい人たちの間でも注目を浴びています。

おしゃれなデザインの音声時計として、さらには正確な時刻を通知してくれる腕時計として受け入れられてきています。
そして、watchOS 3からはタプティックタイムにより時刻を振動で知るという方法も加わりました。


これまで視力を使わずに時刻を知ることのできる腕時計の方式には、触知式と音声読み上げ式の2種類がありました。

触知式はアナログ時計のデザインで、蓋を開けて長針と短針を指で触って時刻を確認します。
音声読み上げ式は主にデジタル時計のデザインで、ボタンを押すと現在時刻を声で読み上げてくれます。

それぞれに長所と短所があります。

触知式の長所は、
・瞬時に時刻を確認することができる。
・周囲が騒がしくても確認できる。

触知式の短所は、
・指の鋭敏な感覚が求められる。
・針を意図せずに動かしてしまいやすいため、正確な時刻かどうかは分かりづらい。
・静かな環境では蓋を開け閉めする音が気になる。
・時計の盤面は指で直接触るために汚れやすくさびやすい。
・ほとんどの製品にはアラーム機能などは無し。

音声読み上げ式の長所は、
・読み上げる声を聞き取るだけなので、多くの人が利用しやすい。
・間違えたボタン操作をしなければ正確な時刻を知ることができる。
・アラームやストップウォッチなどの機能が搭載されている製品が多い。

音声読み上げ式の短所は、
・静かな環境では、読み上げる声が周りの人に聞こえてしまうので利用しにくい。
・騒がしい環境では、腕時計を耳に近づけないとその声が聞こえにくい。

どちらのタイプの腕時計も、そのデザインに満足している人は少ないかもしれません。
なぜならば製品の選択肢が多くはないからです。


Apple Watchはといえば、色のバリエーションやバンドの種類が豊富です。
そして、視覚障害があるなしにかかわらず、多くの人が身につけたいと思っている一般の製品です。
このような特徴が注目を浴びる大きな理由となっています。



しかし最近になって、目の見えない見えにくい人のために開発されている腕時計にも新しい方式やデザインのよい製品が登場してきています。

先日開催された
日本ライトハウス展〜全国ロービジョンフェア2016
http://www.iccb.jp/nl2016/
では二つの腕時計が展示されていました。


ラビット|視覚障害者用支援機器販売・サポート
http://rabbit-tokyo.co.jp/
こちらの会社では海外製の二つの腕時計を販売する予定だそうです。

一つはBradley MESH。
針の代わりに小さなボールを触って確認する触知式の腕時計。
Bladleyにはいくつものシリーズがありますが、1種類だけを取り扱う予定だそうです。

日本ではこちらの代理店のみがすでに取り扱っています。
Eone | Designed for everyone - Eone | Designed for everyone | ブラッドリータイムピースは触る時計です。
http://eone-time.jp/layout/basic/shop.html


もう一つはオーストリア性の振動式腕時計、ルネッサンス。
この腕時計、髭男爵もびっくりするに違いありません!

この腕時計を見て私はかなり感動しました。
理想的な振動式腕時計だと感じたからです。

CareTec - Products for the Blind and Visually Impaired: RenaissanceR
http://www.caretec.at/Products.31.0.html?&cHash=b6897bcc3648e6b48a306317f7bd36f4&detail=3391

ルネッサンスには四つのボタンがついていて色はシルバー。

一つのボタンは、
1回クリックで分、2回クリックで時、3回クリックで秒を振動で伝えてくれます。
もう一つのボタンでは、
1回クリックで曜日、2回クリックで日、3回クリックで月、4回クリックで西暦の下二桁を振動で伝えてくれます。

その他の機能には目覚ましアラーム。
発売元のケアテック社のHPによると、同社の製品である音声キッチンスケールのハイジの計測データを無線転送してくれて、その数値をルネッサンスが振動で教えてくれるという機能もあるみたいです。
日本では販売されていないと思いますが、関連製品には体重計もあるようです。

はたして日本では関連製品のデータを無線で転送できるかどうかはわかりませんが、これは盲聾の人にとってかなり魅力的な腕時計なのではないかと思います。

最近は振動で時刻を知らせてくれる時計がいくつも登場しています。
腕時計型では、限定発売されていたTissot社のSilen-tがありました。
それからスイスのAlexandravision社のメテオ。
日本のアイスマップ社のタックタッチ。
アップル社のApple WatchはWatchOS3になりタプティックタイム機能が加わりました。

振動式の腕時計の長所は、
・静かな環境でも騒がしい環境でも時刻を確認できる。
・正確な時刻を知ることができる。

振動式腕時計の短所は、
・瞬時に時刻を知りたくても、振動の回数を数えるまで確認できない。


興味深かったのはルネッサンスの振動パターン。
二つのパターンがあります。
短いのが1を表し、長いのが4です。

メテオでは長いのは5を表し、Apple Watchでは10を表します。

これらの違いは数字の9を表す時にはっきりします。
Apple Watchでは、短いのが9回。合計9回の振動。
メテオでは、長いのが1回、短いのが4回。合計5回の振動。
ルネッサンスでは、長いのが2回と短いのが1回。合計3回の振動。

つまり数字の9を手短に教えてくれるのはルネッサンスということになります。
予定されている販売価格はちょっとお高めなので、どれだけ売れるのかはわかりませんが、注目間違い無しの腕時計だと思いました。

11月に東京で開催されるサイトワールドには4セルの点字ディスプレイを搭載した
Dot watch
http://www.dotincorp.com/
が出展するようですね。


日本では出回ってないようですが、触知式と音声読み上げ式が一つになった腕時計をReizenというメーカーは発売しています。

それぞれに一長一短はありますが、このように新しい方式であったりデザインを追求した製品が登場してくれるのはうれしいことです。

posted by @voice_of_i at 01:24| Comment(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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