2013年05月03日

Kindleアプリで日本語の書籍を読み上げるようになりました

ボイスオーバーでKindle書籍が読み上げ対応となりました。

Kindle for iOS
https://itunes.apple.com/jp/app/kindle/id302584613?mt=8


これで、ようやく視覚障害者にとっても電子書籍は身近な存在となりました。

これまでいくつかのフォーマットの電子書籍はWindows上で読み上げさせることができていました。
また、Google Play BooksのタイトルはAndroid端末を仕様することで読み上げできます。

iBooksについてはボイスオーバーが読み上げてくれるのですが、タイトルによってはページの先頭行を読み飛ばすので、そのバグが改善されるまでは使いたいとは思えない状況です。

しかし、Kindle書籍はこれまで読み上げさせることはできませんでした。
すぐ目の前にご馳走が並んでいるのに、手を加えてじっと見つめているしかなかったのです。


さて、目が見えないと本は読めません。
点字で読めばよいのではないかと思うかもしれませんが、点字を指先でスラスラと読むにはかなりの訓練が必要です。
また、40歳も過ぎてからだと指先の感覚がするどくはないですし、訓練途中のストレスに耐えるのはきついです。

そもそも点字の本はボランティアの人、数少ない点字出版署や図書館が制作していて、世の中に出回っている本のすべてが点字で読めるというわけではありません。
朗読された本についても同じことが言えます。

そこで期待されたのが電子書籍です。
最初からデジタルデータで流通しているのであればWindowsのスクリーンリーダーで読み上げさせられるはず。
となると、一気に読める本の数が増えて、しかもタイムリーに読書が楽しめるわけです。

ところが、デジタルデータになったといっても著作権保護のためにスクリーンリーダーでは読み上げできない形で提供されていることが多いのです。
また、デジタル雑誌などはスキャナーから画像として読みとっただけのものが多く、画像化された文字を音声に変換して読み上げることはできません。
1ページずつ文字認識ソフトを利用すれば、画像データをテキストデータに変換して読み上げ可能となりますが、いちいちそんなにも手間をかけて読書するというのは楽しいスタイルではありません。



Kindle書籍が魅力的なのはiOSや専用のKindleデバイスだけでなく、その他のOS上でも読書できるという点です。

iOS版Kindleアプリ、アップデートで視覚障害ユーザー向け読み上げ機能をサポート
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1305/02/news034.html

この記事の中でも示唆されているように、他の環境でもKindle書籍が読めるようになればうれしいことです。
iOSの日本語ボイスオーバーの読み上げには間違いが多く不完全なところもあるのですが、もし慣れ親しんだindows上のスクリーンリーダーで読み上げ対応になれば、もっと多くの視覚障害者が読書を楽しめるようになることでしょう。
点字ディスプレイに出力させることもできるので、ヘレン・ケラーであれば点字で読書をすることでしょうね。


Amazonのおひざ元アメリカでは、Kindle Keyboardという端末だけが視覚障害者にも使えるように設計されて発売されています。
英語のKindle書籍については音声読み上げさせることができたわけです。

しかし、Kindle Keyboardもおそらく生産終了になるだろうということで、アメリカでは視覚障害者のグループがAmazonに対してアクセシブルなアプリやデバイスの開発を要望していました。


今回Kindle for iOSがボイスオーバーを意識して改良されたことは、Amazonのアクセシビリティに対する答えだと思われます。

アマゾンはすばらしい答えを返してくれたといってよいでしょう!!



追記


iOS 8からは画面全体を読み上げる機能が加わりました。

普段はボイスオーバーを利用していない人がKindle書籍を読み上げさせる場合、このiOS 8のスピーチ機能を活用できます。

iOS 8に加わったアクセシビリティ、スピーチの中の「画面読み上げ」について


posted by @voice_of_i at 23:01| Comment(2) | 電子書籍関連のアプリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Kindle 端末ですが,Kindle Keyboard の後継の Kindle Touch (2011モデル) にも読み上げ機能があり,私は英語本用に愛用してます。昨年のモデル Kindle Paperwhite は,はじめての日本語対応ですが,音声出力そのものがなくなってしまいました。

実際使っていないのですが,量販店の店頭で見たところ,タブレット端末の Kindle Fire HD にも読み上げ機能があるようです。Amazonは,読書専用端末とタブレット端末の機能を分化させて,差別化しようとしているのではないでしょうか。

Kindle 読書端末の音声出力機能をなくしたかわりに,iPhone でオーディオ本が聞きやすくなり, Kindle Touch の活字本のとの同期ができるサービス Whispersync for voice が始まりました。以前は Kindle で聞いていた Audible のオーディオ本は iPhone で聞くほうが今は便利です。

アメリカと日本では,Amazonの戦略は少し違うようです。

個人的な感想とコメントでした。
Posted by 松村一登 at 2013年05月14日 15:10
WhisperSync for voiceのこと、初めて知りました。
似たような読書体験ができるサービスのことは聞いていましたが、Amazonではそれをすでに採用しているんですね!
早く日本語に対応してほしいと願います。
Posted by 品川博之 at 2013年05月22日 23:41
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